母だけの庭

母のためにお花を摘みました。爪ももう自分では切れないけれどいっぱい仕事をしてきた母の手です。
母のためにお花を摘みました。爪ももう自分では切れないけれどいっぱい仕事をしてきた母の手です。

母を招く庭です。

私には91歳になる母がいます。

車で10分程のところに住んでいます。

 

何年か前に大腿部骨折をしましたが、

おかげさまでその後の経過もよく寝たきりにならずに済みました。

 

お花が大好きな母です。

一人で出歩くことが出来た時は

小田原の城址公園や鎌倉の八幡宮に一人でお花を見に行っていたようです。私はずっと50歳近くまでフルタイムで働いていたので

母とそういう場所に行ったことはありませんでした。

一人で出歩けなくなってからさらに

連れ出すことが多くなりました。

若い頃できなかったことが母が長生きしてくれているので今出来るということです。

そんな母ですが、

今は記憶ができません。数秒前のことすら覚えてないのです。

今を生きています。

今を楽しんでいます。

今だけが大事なんです。

 

お花の名前すら思い出せない母ですが、

きれいなお花を見ているとき

とても満足している様子です。

そんな母に触れ合っているのがうれしくて

今日も私の庭に連れて来ました。

「お友達は来ないの?」といつも気にする母ですが、

今日は母だけの庭です。

 

送って行った帰り際

「ああ~今日はあなたが来てくれてよかった。」

と私に言葉をかけてくれる母が・・・とても愛おしいです。

 

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コメント: 2
  • #1

    noella (土曜日, 09 6月 2012 02:00)

    とてもいいお話でした。今の記憶しかなくてもそれを楽しめるというのはお母上の人格だと思います。私も頑張らなくてはいけないですね~

  • #2

    midorinosizuku (日曜日, 10 6月 2012 21:37)

    noellaさん
    私はnoellaさんが目標です。
    ご家族に対してとても深い愛情を感じます。